時代は道家に傾くのだろうか・・・最終回

八十九です


時代は道家に傾くのだろうか最終回、切り口はマグちゃんです。


マグちゃんと呼ばれる大きな精霊が我が家にやって来て随分と時間が経ちました。


で!このマグちゃんと呼ばれる得体の知れない巨大エネルギー精霊なのですが、僅かな電子を獲得して微細な質量を手に入れ、高温高密度に圧縮されて時空の連続性(本質的に時間ではありませんが、ややこしいのでここでは時間の経過ととらえましょう)が位相状態にある次元(地球の中心)から竜胆の作品を同相のためのゲートととしてやって来たようです(知らんけど)。


ではでは、そのマグちゃんの世界観で見た地上や人類はどのようなものなのかとマグちゃんに問えば、自称賢人のマグちゃんはこう答えました。


「人は完全な全体を構成しているが、残念なことに完全な個は持ってはいない。それが故に(-1)に触れることも見る事もできない」マグちゃん


「ああ理屈っぽい」その時の私はメーター振り切ってそう思いましたが、とにかく「完全な個を持ったらどうなる?」とマグちゃんに問を重ねます。するとマグちゃん・・・


「解脱、解脱とは完全な個を手に入れる事」マグちゃん


「アホぬかせっ」ですよ。私はこの時点で、こいつは「解脱」などという概念でごまかそうとする性悪精霊だと認定したのです。するとマグちゃんはこう言います。


「お主、借金できるか?」マグちゃん
              
「おう、住宅ローンで苦しんでるぞ、それがどうした?」八十九


「家の値段が”マイナス1個のリンゴ”だと仮定してみろ。お主は時系列をたどって、ちゃんとマイナス1個のリンゴを手に入れている。違うか?」マグちゃん


「嫌なことを言う奴や」八十九


「ほら!マイナス一個のリンゴは実在する。ただ触れれないし見えないだけだ。お主たちは五感でしか存在を理解しない。それは愚かな事だと思わんか?」マグちゃん


「はいはい、愚かかもしれん。しかし、それが解脱とどう繋がる」八十九


「お主、解脱した者を見たことがあるのか?」マグちゃん


「有るわけないやろ」八十九


そうなんです!マグちゃんの主張は、解脱や成仏などという”状態”は存在しない。あるのはマイナス1個のリンゴと同じく解脱や成仏という見えない概念であり、それはこの物理世界では結実しない。しかし、それは確実に「存在する」という主張なのです。


「解脱が見えたり触れたり出来ない概念であることぐらい、お前に言われずとも知ってる。人は苦しみながら生きるが故に解脱を望むんや」八十九


「有る(1)と無い(0)は、この次元では対極に位置するように思考するが、神仏の説く世界にあって(1)の対概念は(-1)だ。(0)ではない!!”0”はどこまでも”0”だ。そして”0”は(1)や(-1)とは違う。”0”は無であり、全てでもある」マグちゃん


「へっ、お前の理屈を突き詰めると数直線上のマイナスの話だと思っていたが、実は複素平面上の虚数(i)の話でした、と言っているようだ」八十九


「大体はそういう理解で良い。この次元の理(ことわり)は、物理的身体から意識を別次元に上昇させねば煩悩という”ギフト”がお主たちから離れない。だから物理的次元に居ながら煩悩を身の内から無くすことは”死”を意味する」マグちゃん


おやっ?ですよ。こいつ”死”という概念を(-1)を使って位相同型のように処理したと感じました。そうなのです、この時”思ったのではなかった”と記憶しています。


この時たしかに・・・感じたのです。


つまり、この次元で処理できないものでも「次元を一つ上げれば解決できる」と言っているように感じました。


これは今でも私の中の課題であり霊的事柄を説明する時のエクスキューズでもあります。


すなわち、もしも道教という精神世界の概念「0」が、それと反目する概念として儒教という物的世界観の「1」と同相であると仮定したら、その(0・1)は対概念として成立する状況です。

ですが、どうしても儒教では解決できない見えない世界の解決のためには(-1)を(1)の対概念として位相から同相へ転位すれば、マグちゃん説と同義なのではないのか・・・?


そうのように感じ取ってしまったのです。


それはすなわち「マイナス1は存在する」と認識する事であり、見えないけれども霊的存在は居るぞ!と肯定する作業でもあるのです。


つまり(0・1)が対概念の世界観においては”0”と””1”は「陽」であり、(1・-1)が対概念の世界観ならば、それは「陰」なのです。


やれやれ、ひょっとしてこの世界は仏教的:「空」と、道的:陰陽が混在するから物質化しているのだろうか・・・などと考えて、「時代は道家に傾くのだろうか」という連載をやってみました。

なんの結論もないのですが書いていて面白かったです。


それと・・・以前、マグちゃんは次元のことを、形をもたないミルフィーユのようなものだと説明したことがありますし、時間や空間や物質というものが存在するのは非常に珍しいことなのだとも言っていました。いつかこの話題も考えてみようと思います。

お付き合いいただきありがとうございました。