八十九です
時代は道家に傾くのだろうかの四回目で、切り口は”気”です。
気は道教や中医学の用語でもあります。道教の思想の中には医学も含まれるということになりますね。
眼では見ることができず、流動的エネルギーで、不思議な作用を起こす。
そして「大気」「気象」「蒸気」「電気」「気運」「人気」「気配」「生気」「勇気」・・・我々の身の回りには気という言葉があふれているのです。
古代の人は万物すべては「気」であって、自然界に溶け込み目に見えないものから、物理世界に形を現すものまで「気」であると捉えていました。
これは現在の振動数による「波・波長」で考察すれば、この世の物は「気=振動数(波・波長)であると言っているように感じます。
そして人を生かしいるものは「気息」であるという考えが生じ、その思考は成長して人の身体は小宇宙であるということに落ち着きました。「呼吸」と自然気象である「大気」とは連続的なものであるから、気象などの自然の流動と関係付けられる原理であると定義づけされたのです。
そして”気”を考察すための極めつけが陰陽思想ということになってゆきます。
では、その「気」という言葉ですが、分類すると大きく三つに分けられます。
一つ目は心身に関することで「病気」「気分が良い」「気色が悪い」「気が晴れる」などの表現がある。これは明らかに先程の中医学との関連性を思い浮かべますね。
そして二つ目は人間関係のことで「気が合う」「気にさわる」「気が置けない」「気にかける」などの感覚的なもの。
三つ目はは自然との関わりで「天気がいい」「気温が高い」「空気が悪い」「気化する」などと表現されています。
では最新の”気”の研究では、一体何がわかるのででしょうか?
驚くべきことに気「エネルギー説」「物質説」というものが存在します。そして、ここが肝心なのですが、物質とエネルギーは相互に転換しうるものであるという点で、それはそのままE=MC²に繋がるという点です。
アインシュタインは「現代科学に欠けているものを補うすれば、それは仏教である」と、著書で語っています。
またアインシュタインは仏教を「宇宙的宗教」と呼んでいますが近年、彼のE=MC² が「色即是空」「空即是色」と概念的に結びついているとする学者(物理・数学・哲学)が増えています。
その内容とは・・・
E=「空」、エネルギー、形なきモノ
MC²=「色」、質量、形あるモノ なるほどー、ですよね。
空=無として捉えると
仏教→道教→陰陽道→気→仏教
などという環状の循環が見えてきそうな・・・見えなさそうなチラリズムですね。
荘子ってなあ・・・第四話 ”嫌よ嫌よは、何が嫌なの”
父王「姫よ、お前は献公のもとへ嫁に行くのだ」
娘姫「どうして?絶対にイヤ。あんな男なんか嫌いよ」
父王「我がままを言うな愚か者、来月に輿入れするぞ」
娘姫「父上のことを一生うらみます」
・・・三か月後
父王「大臣よ、献公のもとへ嫁いだ姫はどうだ?」
大臣「はい、晋の王宮で柔らかな布団に寝、毎日御馳走をたべて笑っておられます」
※人は死を恐れるが、死ぬ時には生まれたのを後悔するかもしれない。娘姫の嫁入り
前後と同じではないか。