囚われの龍「左衛門」1 (アメブロ過去記事から)

竜胆です。

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2023年5月の記事です。

囚われの龍

お嬢です。

コロナの『大阪いらっしゃいキャンペーン』を使ってどこかに行きたいと考えた母の提案で、あるお寺に行きました。

両親(八十九爺と竜胆)と私の3人でお参りに行った時のお話です。

3人とも初めてお参りするお寺です。

そのお寺の横には川が流れています。

ちょっとした展望台から横を流れる(瀧)川を見下ろした時のことです。

巨大な龍がとぐろをまいているのが見えました。

その龍がこっちに気付いて頭を上げた瞬間に、どういうわけか父がグラッとよろめきました。

そのあと、父はさっさとその場を離れました。

後で聞くと龍が一瞬でガッと父を引き寄せた為、よろめいてしまったそうです。

わたしが龍の方を見下ろすと、龍は「長かったな。何か言うことはないのか」

と、私の目と鼻の先まで顔を近づけて言ってきました。

は?なんのことやら?という感じです。

ただそれは私にというよりは、父に言っている感じがしたので、父を呼びとめました。

父はちょっと嫌そうに戻って来ました 笑 

龍はその場から動けないでいるようでした。

曰く、その龍は昔に(600年!ほど前)どこかのお坊さんによってその場で尻尾に釘を刺されて

動けなくなっていたようだとのことです。

龍は『外してくれ』と言っています。

父についてくれている龍ちゃん達にどうしたものか相談してみると、

「まぁ、(外してやっても)ええんちゃう?」

ということだったので外してやることに。

父がやり方を龍ちゃん達に聞いて、ネジを回すイメージで釘を取ると、

すごい勢いでその場から飛んで出て行きました。

その後、境内に戻るとお寺の仏さまが説明してくださいました。

仏さまによると、どうやらその龍は人をかどわかす性質のようで、その昔、お坊さまによって川辺に繋ぎ止められたようです。

「様子を見る為に(龍に)お守りをつけておきます」

とおっしゃいました。

「人間のしたことは人間にしか手出しができません。

(龍を川辺に留めていたことは)あなたのお父さんがしたことではないにしても、(龍を解放することは)人間がせねばならなかったことです。

(つまり仏様にはできない)いつか恩返しをしにくるでしょう」

とのことでした。

帰り道、駅で電車を待っているとさっきの龍が戻ってきて

「お前の父親は面白いか?」

と聞いてました。

「さあー。。?」と答えると、

「しばらくはお前についておこう。父親のことは面白いかどうかは見極める」

と言ってとりあえず(?)私につくことにしたようでした。

ちなみに名前は『左衛門』と言い、

自称、美形とのことです笑真顔

両親と途中で別れ、自宅に帰りました。

夜、部屋の換気用小窓を閉めようとしたら、大きな目が見えました。

続きます。。