アメブロで2023年8月にUPした『なんという展開⁈と思ったお話』1〜5を順にお届けします。読みやすいように少し手を加えています。よかったらどうぞ。
後日談
竜胆です。
ひと月ほど経ったある日、助けた龍の未広(みひろ)ちゃんは驚くことに、お嬢の元にきてお嬢が死ぬまでついてくれることになりました。
過去世でお嬢が農夫だった時に龍として一緒に遊んだりして農夫のお嬢を『お兄やん』と慕っていたそうです。
この農夫だった過去世のお嬢は神社に残った若いお坊さんの過去世ではなくずっと前の存在で今のお嬢より、もっと見えたり聞こえたりする能力が高かったそうです。
その未広ちゃんが話してくれました。
とのことでした。
あの救出作戦のあと、八十九とわたしはまさしく気枯れ状態で随分長いあいだ、精神的にも身体的にもめっちゃしんどかったのです。
しかもわたしは元々弱いところがすごく痛む状態になってしまい、
あげく病院に行って痛み止めの注射を打ってもらうことに。

あの時、境内でわたしは二人の横にいて、もちろん見えてない状態で
「え?もう始まってる?どうなん?今何が起こってるん?へ?終わった?」
というようなお間抜けな状態で立っていました。わたし、必要やったのかな?とも思いました。
でも、みひろちゃんによると『(顕在意識ではわかっていない状態でも)見えないからこそチカラを発揮して、しっかりと自分の役割を果たしていた』んだそうです。
よくわかりませんが不思議な話です。
「あー、しんど。」という状態が3週間ほど続いたある日、八十九と二人で高台にある神社へ行きました。
見晴らしの良い場所で景色を見ている時、
「あの“龍胆“やけど、お嬢が言うようにこれからのミッションに使うということもあるやろけどな。自分たちも一つずつ受け取るべきなんちがうかな。」
と八十九が言いました。
「え?そうなん?じゃあお嬢に連絡とる?」
「いや、わざわざ言って会わなくても受け取ることになっているんならすーっと受け取ることができるんちがうかな。やってみる。」
と言ってその場で目を閉じました。
お嬢の首にぶら下がっている巾着をイメージすると、スルスルと袋の口が開いたそうです。
八十九はゴロゴロっと入っている“龍胆“の玉の中から2つ、取り出しました。
「はい、これ竜胆の分。手のひらに載せてるから取って口に放り込んで」
イメージ力の乏しいわたしですが、透明の玉を想像しながら手に取ってごっくんと飲み込みました。
そうすると、身体の中から光が!ということもなく、特に目立った反応もありませんでした。
でもそこからやっと二人とも体調が戻っていったように思います。
あとでお嬢に連絡して聞いてみたら
「わたしは全然しんどくなかった〜」とのことでした。
“龍胆“のおかげなのか若さか、はたまた持っているチカラのせいなのか。。
よくわかりません。
くだんの神社には力のある優秀な眷属さま方がたくさんおられます。
神社へお詣りにくる人たちにもしっかりと対応されておられました。
そこへ入った「左衛門」についてのお話はまた後日に紹介させていただきます。
こちらもまた、「予定調和⁉︎」と驚くことになったお話です。
「なんという展開なん?、信じられへん」というお話にお付き合いいただき、ありがとうございました。

一見して、河童騒動も今回の救出作戦も助ける際の技術は簡単そうに思えたかもしれない。
修行を積みまくったわけでもないのに、河童ちゃんやわたし(未広ちゃん)を救えたから、なぜもっと前の過去世で助けられなかったのかと思っているみたいだけど、それは根本から違う。
今の時代、その3人だから、できたことなんだよ。
過去世でそれぞれが経験を重ね、それぞれが積んできた修行が今活かされている。
決して、容易なことではないんだよ。