AIの不都合な真実

竜胆です。

先日、

『AIの不都合な真実』というフランスのドキュメンタリー番組を見ました。(NHKBS 世界のドキュメンタリーより)

AIプラットフォームを提供する企業の多くは賃金水準が低い国の人々や、低賃金を受け入れざるを得ない弱い立場の人々にデータ業務を委託。その多くは業務内容を他人に話すことや、組合に参加することを禁じていた。その目的は何なのか。なぜその実態がほとんど知られていないのか。「AIの不都合な真実」を明らかにする衝撃のドキュメンタリー。原題:IN THE BELLY OF AI(フランス 2025年)

AIは今、どんどん私たちの生活に入り込んできています。

AIは人間ではないので、知識は全て人間が入力してやらないとダメだよねというのはなんとなくですが分かっているつもりでした。

データ入力はある程度自動で流し入れることができても、人間の持つ倫理観や感情、善悪の判断などは、人間がジャッジして最適化してやらないと機械(AI)にはわからないんですね。

人が殺される場面や暴力の画像を見て、人は当たり前だけど「悪だ、よくないことだ、恐ろしい、不快、気持ち悪い」などの判断や感情を持ちます。

でもAI(機械)にはわからないので「これは悪だ」「恐怖を感じる」「不快だ」とか、ラベル付けしてやらないといけない。

それを“データワーカー”と呼ばれる人たちが請け負っています。

えげつなく有害な情報を含む膨大なデータ(番組の中ではほとんどがネガティブなデータだと語られていました)をひたすら見てこのデータは「悪」、「不快」などとラベリングする作業を人海戦術で仕事としてやっている。

当然、最悪な画像や動画データを見続ける人は人間なので精神がやられます。番組では鬱を発症したり、PTSDに悩まされている人もいました。

調べてみると、時給2ドル未満で働く人たちで支えられているという情報もありました。

主にグローバルサウスの方たちや難民の方たちだそうです。

不幸な人が多くなればなるほど波動は落ちる

ほんの一部の人たちに富が集中し、その便利さを享受する。その影にはたくさんのつらい状況に置かれている人たちがいる。

その『不都合な真実』を隠そうとする企業側。

実感として、つらい状況にいる人が増えれば増えるほど、世の中の、というか、地球の波動が落ちていくような気がしています。

でもAIの流れは止めることができないですよね。

私自身も楽しんで使っていますし、知らず知らずのうちに利用しています。

自分ではどうしようもないことを悩んだり考えても仕方がないとは思います。

AIに必要な大量の電力の問題と合わせて、たくさんの人々の精神的な苦痛や、その犠牲の上に成り立っていることを頭に置いておかないとなと思っています。

つらい思いをしている方々が救われますように。

そして感謝の気持ちを忘れずに。

その上で明るい気持ちで日々生きていくことが大事だと思いました。